前回投稿した「ドローンのレベル3.5飛行制度の新設について」は国土交通省より昨年末12/26に正式に公開されました。
詳しくはこちら↓
https://www1.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001716111.pdf
《今回の背景》
ドローンの社会実装のためのロードマップとしてレベル1~4が設定され、レベル4飛行が可能となる法改正が2022年12月に施行されて1年が経過しています。
・レベル1飛行:目視内+操縦飛行
・レベル2飛行:目視内+自律飛行
・レベル3飛行:目視外+無人地帯(補助者なし)
・レベル4飛行:目視外+有人地帯(補助者なし)
このうち、レベル3飛行においては、立入管理措置が必要、かつ、道路や鉄道等の横断時には一時停止が必要とされ、物資輸送などの実務面においてかなりハードルが高いものとなっていました。
昨年10月以降「デジタル行財政改革会議」において、地域交通の担い手不足や、移動の足の不足といった、深刻な社会問題に対応するため、というお題目の元、自動運転やドローンの事業化を加速するための様々な検討がされており、
12月に、事業所からの緩和要望をもとに、ドローンによる配送サービスの事業化のため、無人地帯における目視外飛行の規制について、レベル3.5の新設が決定されました。
具体的には、
・機上カメラの活用(により歩行者等の有無の確認)
・保険への加入
・操縦ライセンスの保有(国家資格二等以上&目視外必須)
を条件に
・立入管理措置の撤廃
・道路や鉄道などの横断時の一時停止不要 となりました。
表にまとめるとこのようになります。
[レベル3] | [レベル3.5] | [レベル4] | |
立入管理措置 | 必要 | 不要 | 不要 |
道路・線路横断時の一時停止 | 必要 | 不要 | 不要 |
機体認証 | 不要 | 不要 | 必要(一等) |
技能証明(国家資格) | 不要 | 必要 | 必要(一等) |
保険加入 | 不要 | 必要 | - |
機上カメラによる歩行者等の有無の確認 | 不要 | 必要 | - |
これにより、今まで現実的に難しかった物資輸送などにおいて実質的にワンオペ飛行が可能となり、今後ドローン活用の場面が急激に拡大してくと思います。
レベル3と同様に「機体認証」不要というもの大変便利な措置。
さらに、
従来、時間のかかっていた許可・承認申請について、スピード化、そして不要化を推進するとの方針も。
・・・
来年度内にDX化(システム改修)等を実施し1日での許可・承認を目指す
型式認証・機体認証機を増加させることにより許可・承認手続を不要化する(0日化)
・・・
10日以上かかっていた許可承認申請がわずか1日になるとは。。。ほんとかな。
今回のレベル3.5新設はその具体的な決定事項だけでなく、今後のドローン産業成長の実質的な第一歩(第二歩?)となる予感大です。
今後も法改正やこういった制度変更などの最新情報をしっかりとキャッチアップして、適宜皆さまにご案内していきます。
さらに一歩進んで、
では今後どうなっていくか、いいことばかりじゃないかも、については説明会や講習会にて詳しくお話させていただきます。
皆さまのご参加をお待ちしています。
次回講習会 1月23~25日
次回説明会 2月9日